- CFRPについて
CFRP製品の寸法安定性は良い?
優れた寸法安定性はその低熱膨張率(3ppm以下)によります。CF(炭素繊維)がマイナスの線膨張率(-0.4~-1.5ppm)で、母材となる樹脂がプラスの線膨張率(+30ppm以上)なので、繊維の種類と方向を設計することで、ゼロ熱膨張狙いも可能です。製品例:天体望遠鏡、検査用ジグフレームなど。
一般的なCFRP成形板状製品の場合、面外方向は炭素繊維が配向されていないので熱膨張率は樹脂レベルとなります。その対策としては、面外方向を拘束できるCFRP素材配置の組立構造とする方法があります。
弾性域内での繰り返し応力によるひずみも発生し難い優れた耐疲労特性を持っています。産業分野ではCFRP製板バネが代表例ですが、レジャー・スポーツ分野でも早期に釣り竿。テニスラケット、ゴルフシャフトなど、軽量化だけの目的ではなく、初期性能を保持し続けるメリットがあり採用されています。